ウエディング業界の離職問題を、経営課題として捉える。
「また辞めてしまった……。」
ウエディング業界では、そんな言葉を聞かない月のほうが少ないかもしれません。
実際、厚生労働省の雇用動向調査を見ても、宿泊業・飲食サービス業を含むホスピタリティ業界全体の離職率は他産業と比較して高い水準で推移しています。また、若年層を中心に、入社から3年以内に離職する人材が約3人に1人存在することも、もはや珍しい話ではありません。
なぜ、ウエディングプランナーは辞めてしまうのでしょうか。
理由は決して一つではありません。
- 一生に一度を預かる仕事ならではの大きな責任
- 土日祝日勤務が基本となる働き方
- 長時間の立ち仕事や体力的負担
- 営業目標や成約プレッシャー
- お客様からの評価やクレーム対応
- 結婚・出産・育児との両立の難しさ
どれも業界特有の構造的な課題です。
そして、多くの式場が同じサイクルに陥っています。
採用する。
教育する。
ようやく独り立ちする。
そして辞める。
また採用する。
この繰り返しです。
本当に失っているのは「人」だけでしょうか。
離職によって失われるものは、人員だけではありません。
例えば、新規接客を一人前にするまでには数か月の教育期間が必要です。
商品知識、会場理解、オペレーション、接客品質、提案力、ロールプレイ、成約分析。
そこに費やした時間は、すべて経営資源です。
仮に1名のプランナー育成に数百時間を投資していたとすると、離職のたびに教育コストはゼロからやり直しになります。
さらに深刻なのは、機会損失です。
経験の浅いスタッフによる接客では、
- 本来成約できたはずのお客様を逃す
- 自社の魅力を十分に伝えられない
- 提案の質にばらつきが生まれる
- 契約後のミスマッチやキャンセルにつながる
というリスクが高まります。
つまり、離職問題は人事課題ではなく、売上と利益に直結する経営課題なのです。
「外部委託」は、本当に解決策になっているでしょうか。
近年では、新規接客の外部委託やプランナー紹介サービスを活用する式場も増えています。
しかし、ここにも課題があります。
接客は単なる業務ではありません。
お客様にとって、初めて会うプランナーこそが会場そのものです。
接客品質は、そのままブランドイメージになります。
もし会場のコンセプトや世界観、ターゲット顧客への理解が不十分なまま接客を行えば、
- 成約率の低下
- 契約後の認識齟齬
- クレームやキャンセルの増加
- ブランド価値の毀損
につながる可能性があります。
また、人材紹介サービスも、優秀なプランナーの奪い合いになっているのが現状です。
結果として人材は固定化されず、教育コストも中途採用と同じように発生します。
「人を入れれば解決する。」
残念ながら、そこまで単純な問題ではありません。
私たちが提供しているのは「人手」ではありません。
私たちの目的は、単なる業務受託ではありません。
私たちが最も大切にしているのは、
会場のブランドを理解すること。
顧客を理解すること。
現場を理解すること。
そのために、徹底したヒアリングと濃密なコミュニケーションを行います。
- どのようなお客様を集客したいのか
- どのような世界観を提供したいのか
- どこに強みがあるのか
- なぜ失注しているのか
- なぜ離職が起きているのか
表面的な課題だけではなく、その背景まで掘り下げていきます。
私たちは、「人を送る会社」ではありません。
ブランドを理解し、成果を生み出す接客を再現し、組織に定着させるパートナーでありたい。
採用しても辞める。
教えても辞める。
その終わりの見えないサイクルから、本気で抜け出したい。
そう考える式場と共に、私たちは現場から経営を変えていきます。
